私は日常の日課に朝の散歩を取り入れている。
これは、旅行に行っても同じだ。旅行先での楽しみの一つに朝の散歩がある。
まだ見知らぬ地をこの足で歩いてみる。だいたいがホテルの周辺ということになるだろうが。
まずメリットは、周辺を把握できるということ。地図ではわからない風景が目に飛び込む。これも観光だ。海があっても、どんな海で海岸はどんな景色で、海の色はどんなものか、地図ではわからない。
ハワイの一日目は夕方着いて、その夜に花火を見に行ったから、昼間の景色はまだ把握していない。
私は疲れをよそに、朝の散歩を思いついた。現地に着いたばかりで、不安もあった。それでも決行してみようという衝動にかられた。
家族も同意してくれた。普段は遅く起きてくる家族だが。この日はめずらしく朝の散歩に付き合ってくれた。
朝6時半の出発だ。
1.アクア・アロハ・サーフ・ワイキキから一夜
さて、Aqua Aloha Surf Waikikiホテルから一夜。ぐっすり寝れた。普段寝付けないことのある私が、ハワイにきてぐっすり寝れるとは。気分次第で夜もぐっすり寝れるのだと思った。
朝起きると、鳥のさえずりが、四方から聞こえてくる。鳥のさえずりは、めずらしい声を出していた。それと、ごみ処理の車の音が聞こえてくる。ときどきサイレンも聞こえてくる。人が住んでるから、これくらいの騒音はしょうがない。
それでも、見るものすべてが新鮮であった。
散歩といっても準備するものはない。やはりハワイだ。
ラフな格好で、シューズを履けばいいのだ。これはほんとに便利で身軽だ。心も軽くなる。
ラフな格好で、シューズを履けばいいのだ。これはほんとに便利で身軽だ。心も軽くなる。
薄着でいるのは心が身軽になるのかも
外はまだまっくらだ。

私には神秘的だった。空はすでに明るい。真っ青な空と、地平の暗さがマッチしていた。
出勤のためか、車もちらほら見えていた。
ホテルの裏には、運河が見えていた。水面が白く光っている。運河を歩こう。
我々は自然にその運河に惹かれて歩き出した。
2.運河沿いを歩く。
アラワイ運河。ここを、ダイヤモンド・ヘッドに向かって歩いていく。
我々は昨晩花火と虹に祝福されたばかりだった。
次の日はこのアラワイ運河でも祝福されていた。その時間と場所は我々のために用意してくれたようにも感じた。まさにグッドタイミングである。

運河の水面は透き通るようだ。運河の横はすでに散歩道が用意されている。
そこをひたすら歩いていく。運河の水と朝日を浴びながら、ただ歩くだけ。それでも、こんな贅沢な時間はあるだろうか。
旅の朝は散歩に限る。そんな平凡なことを再度悟った。
3.神秘的な早朝のハワイ
徐々に明るさは増していく。朝日が輝くように水面を照らしていく。そして
周囲がどんな景色だったかのベールを脱いでいく。これが、ワイキキか。
海ではない、ビーチではない、このワイキキの全貌が明かされていく。

雲の流れがはやい。雲の白さ、空の青さ、そして運河の水面に映る空の色。これだけでも充分なのに、
徐々に木々の緑が顔をだす。時間の経過とともに、対岸の緑が見えてくる。ゴルフ場だ。
運河は妙に静かだ。だれもいない。そこを家族三人で歩いていく。

香水も顔負けの新鮮で香りのする空気。それを体に染みこませるように、深呼吸してみる。今自分が生きていることを実感し、命への感謝が生まれる。
ハワイの原住民もそんな思いですごしていたのだろうか。もしかしたら、ハワイは、人間と自然が共存していた世界を未だそのまま維持しているのかもしれない。生きるとは何なのか。
自然を身近に感じながら、生きていることを実感する。
”生涯に一度はハワイに来るべきだと思った。”
4.マノアやダイアモンド・ヘッドを見ながら
早朝の暗さは去り、朝がやってきた。いやもうすでに日中だ。人々が寝ている間に我々は最高の時間を満喫したのだ。

そうするうちにボートが我々を追い越していく。学生のボートクラブのようだ。運河ならではスポーツなんだろう。ハワイというとサーフィンというイメージがあったが、こんな楽しみもあるんだ。
ジョギング、サイクリング、など、ハワイは観光だけが楽しみではないはず。
ボートに乗るのもいいかも。
でも散歩しながら、景色を見るのが私には最高だった。
向こう岸を見ると、丘が見える。それほど高くない。マノアという地域か。あそこにも行く予定だ。
ハワイ大学もあの辺のはずだ。
ホテルは朝食つきだ。パンケーキを食べにホテルにもどろう。
家に帰りさっそくスケッチをしてみた。


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